こんにちは、松原です。
ブランチ札幌月寒はグランドオープン後、連日賑わいを見せています。
暗くなると車のあかりが「王蟲の群」を連想させるほどです。
当院もインフルエンザワクチンや内視鏡検査のお問い合わせが増えており、時間帯によっては、お電話や診療でお待たせする場合が出てきております。スムーズな診療を心がけておりますが、お待たせしてしまった方にはこの場を借りてお詫び申し上げます。
さて、本日は胆嚢ポリープについてお話しようと思います。
胆嚢のポリープはほとんどが無症状であるため、検診や人間ドックでの腹部エコー検査で発見されることが多く、発見率は2.7〜26.4%と言われています。
サイズは10mm以下で、内容はコレステロールポリープが多くを占めています。
30〜40代に多いとされており、多くはサイズに変化を認めないものの、時々大きくなったり、小さくなったり、脱落するものもあると報告されています。
私が総合病院に勤務していた際、消化器疾患の中でも胆嚢と膵臓に専門性を置いていたこともあり、検診で指摘された方の精査を数多く行なってきました。
ポリープの観察で大切なことは、その形状です。
丸っこいもの、平らなもの、色々な形はありますが、平らなものはより注意が必要になります。
いつもお伝えしていることなのですが、胆嚢や膵臓の検査は、容易に組織を採取できる部位ではないため、現状では一つの検査では診断が難しいことが多く、怪しい場合はエコーだけではなく、採血やCT、MRI、胃カメラの先にエコーがついた超音波内視鏡検査などを組み合わせて診断することになります。
それと、診断された場合はしっかりと経過を追う必要があります。
当院では、エコーでポリープの形状を見させていただき、必要があれば連携病院に紹介して精査してもらう形をとっています。その上で大きな問題がない場合は、引き続き当院で画像や採血などを比較していく方針です。
大切なことは、自分の見立てを過信せず、患者さんのフォローを怠らないことだと思っています。
胃カメラ・大腸カメラだけではなく、胆嚢や膵臓のご病気についても、クリニックの立場からできることをさせて頂こうと思っています。現状大病院の設備はありませんが、気軽に相談できる場所であり続けようと思っています。