皆さんこんにちは、こんばんは。松原です。
私事ですが、先月コロナに罹りました。その感想になるのですが、長文なのでお時間のある人だけお読み下さい。
 
当たり前ですが、まず第一に私が休むことは、通院されている方に多大なご迷惑をかけるという事実があります。正直PCR陽性は『マジかー‥』という気持ちでした。
想像通り、薬が足りなくなったり、診療が滞った方々がおられ、大変なご迷惑をお掛けしました。当院に来られている皆様に、今回の事象をあらためてお詫びします。まさしく痛恨の極みでした。
 
その1 コロナ患者になって感じた事
 
私の症状は、咳と痰だけでした。もともと蓄膿と喘息持ちなので、少し長引きましたが、熱も出ませんでした。
抗原検査も2回陰性、PCRだけが陽性でした。
 
自宅療養しましたが、熱も出ず暇を持て余す私と正反対に、保健所は多忙を極めており、ほぼSMSでのやり取りに終始しました。気づけば、メールで待機終了してました。自宅療養セットも、解除後に頂きました。
ですが、あくまで現場は誰も悪くありません。あまりに多忙なのです。
この制度とシステムは、矛盾が多すぎます。過度な政策は見直さなければなりません。その匙加減がずっと問われてるのは分かっていますが、だからこそ今この状況ではどうなのか、出来るだけ多くの人が触れられるメディアで、御用学者や固定キャスト以外も交えた、異論反論飛び交うオープンな議論が聞きたいのです(正直今のままでは見る気も聞く気も起きません)。
 
当院に通院されている方や、周りで感染した知人の話を聞く限り、私同様、今はコロナ感染の多くが軽症のようです。特に小さな子供の場合は、気づくことも出来ないかもしれません。
テレビの報道は相変わらずのようですが、報道されない各国保健機関統計や世界情勢の方が、私の実感にはしっくり来ました。
もちろん中には重症化や長期化する方がいます。その事実を軽視するわけではありません。ただし、それは『万病のもと』と言われた風邪やインフルエンザでも同様でした。以前も私たち町医者が発熱患者さんを直に診て(オンラインでは誤診が増えます)、具合が悪い人は病院で入院させてもらい、治療してもらう以外ありませんでした。現状の特殊な縛りがなければ、今でも可能な事です。受診規制でコロナ以外の発熱原因が未だに軽視され、医療難民となる方が後を絶ちません。だからこそ、当院は最初から一貫して発熱の方を受け続けています。
 
その2 長いコロナ対策が、しっぺ返しを始めている事
 
総理が5類への変更を検討するらしいですが、参院選後という政治的な期間を設けるべきでは無く、今すぐにオープンな議論をしてもらいたいものです。と思っていたら、『5類は現実的ではない』と、朝令暮改です。
とは言え、一方的に社会を止め続け、過剰な対応をし続けるしっぺ返しが、私たちに重くのし掛かり始めています。
戦争、インフレ、円安、増税、挙げればきりがありませんが、私たちの国は本当に大丈夫なのか、私の不安は今や巨大な雪達磨です。正直庶民では、これらの解決策がありません。ここまで世界の潮流とかけ離れて来ると、この国は悪意ある笛吹に辛い場所に連れて行かれていると、邪推すらしてしまいます。
何より二年以上の間、未来ある子供達の自由を奪い、制限ばかりで辛い思いをさせているという事実を、私達市井の大人こそ顧みなければいけないと思います。部活の大会や修学旅行、運動会が延期または中止になり、換気で寒い冬の教室、沈黙を強いられ楽しくない給食など、聞けばとても辛い話ばかりです。今の子供たちと比べて、遥かに自由を謳歌した自分達の子供時代を思い出して下さい。その上で、我が子や孫を見てください。『仕方ない』で済ますなら、恥ずかしさと罪悪感を禁じ得ないのは、私だけでしょうか。
また暑い夏が来ます。熱中症だけでなく、子供達の大切な発達の時期に、マスクで強制的に酸欠にさせ続けている事は、後々の成長障害に繋がりかねません。
世界中がコロナ規制を終了しているのを報道は強調せず、分科会はご存知ないのか、無視し続けているのか、いつまでも同じ対策です。最初から要請であり義務ではないというならば、いったい何がこのような状況を作っているのか、私達は考え直すべきだと思います。
 
その3 怖いのはウイルスか、人の目か
 
私はクリニックを運営する立場から、コロナに罹ると患者さんに敬遠されるのではと、少し不安を感じていました。かつてそう言う記事を見たからです。
ところが、診療再開直後は定期通院の方も新患の方も増え、多忙を極めました(過労でぶり返しかけました)。私の不安は、杞憂だったのです。
それどころか、当院の定期通院の方々からは、私の体調を気遣ってくれる温かいお言葉を、沢山頂きました。
経営者として頭を悩ませてばかりだった私にとって、これほど有難いと思う事はありませんでしたし、その方々の『人となり』に救われました。私も人間なので、人の優しさは素直に嬉しく、ありがたかったです。
第一声で体を気遣ってくれた方、暖かい言葉を下さった方々のために、当院を続けていきたいですし、そのような方々に報いる努力をしていきます。当たり前ですが、思いやりには、思いやりで返します。
 
結び 何やら吹っ切れた気がしています
 
断続的に恐怖で煽られ、その思惑通りに弱い者同士が卑屈に石を投げ合うのであれば、その手を納め、皆が普通の事を普通にするよう努めるべきです。
社会と折り合いをつける気配りの全ては否定しませんが、何かある度に煽動され、過度に恐れ(させられ)る事は、これからの国や社会、子供達のためになるとは、もう到底思えません。
この2年間休むことなく不安を煽り続け、私たちの普通の生活を抑制し続ける内容のメディアからは、これ以上不安にさせられないために、心理的に距離をおく必要性を感じます。
今だけ、自分だけでは、社会は成り立ちませんし、自分達の力でしか、自分達の社会は守れません。この数年ではっきりしたことは、決して誰かが解決してくれる事ではないと言う事です。
 
今回の一件は、ご迷惑をおかけした一方で、私個人にとって開院以来の大きな学びとなり、大変有意義でした。
この地域に当院がある事が素晴らしいと思ってもらえるよう、私は当院の在り方を再考しています。
あらためて、私の感染で不利益を受けたにも関わらず、温かいお気持ちとお言葉をくれた方々に対して、感謝いたします。
理念を胸に発展させていきますので、今後も宜しくお願い致します。