こんにちは、松原です。

コロナの影響がすごいですね。

日々流される報道を見ていると、やはり鬱々としてしまいます。

 

現在の検査体制については賛否両論、どちらかというと世論的には否定的な状況でしょうか。

やはりというか、当然当院でもコロナ検査を簡単に受けてもらえる状況ではありません。

あくまで私見ですが、報道の通り潜在的な患者さんが多数いるのであれば、今となっては全例検査の意義は確かに少ないのかもしれません。

 

例えば性感染症など、接触感染するウイルスと比較してみます。

これらのウイルスは、検査を行なった上で陰性であれば、生活に気をつければ一般的にすぐに感染するわけではありません。結構な安心ができます。

しかしコロナウイルスは病院の検査で陰性であっても、その帰り道で感染するかもしれません。

大丈夫と思っていても、潜伏され1〜2週間後に発症してしまうことがありえるのです。

これでは全く安心できません。

全例検査の意味が乏しいと考える一つの背景として、そのような感染力と潜伏性にあると思うのです。

帰り道まで考えれば、厳密なグリーンゾーンやレッドゾーンは、感染拡大した今はその意義を削られてしまう気もします。

 

こうなった以上、国の打ち出す方針としては、やはり重症者の治療にシフトする、いわば震災で行うトリアージに近い形になっていくのでしょう。

先述した通り、当院のような市井のクリニックは通常の診察を継続して、必要に応じて重症者を入院機関に案内する立場です。当院も、受け入れ先も、診療を継続することに意味が出てきます。

ただしマスクや消毒液、ガウンなどの資源が枯渇する現状では、十分な感染対策は難しく、感染するリスクがある程度前提にはなってしまうでしょう。

 

今後そのような役回りになることを想定しつつ、先日から通常診療時間と発熱患者さんの診療時間で全体を二分する体制をとり、当院にできるせめてもの感染対策をしています。

ご理解とご協力が不可欠となるのですが、二分した時間でどうしても都合がつかない場合は、状況に応じて待機・診察する場所を変えてご案内しています。

残念ながら、このような対策も含め、完全なレッドゾーンとグリーンゾーンの区分けは、ほとんどの医療機関で困難なのですが…。

 

本日感染対策として、待合とキッズスペースに置いていた本を一時撤去しました。

開院前の風景に戻ってしまい、何だかすごくさみしい気持ちになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

登山に例えるとまだ一合目〜二合目くらいな気がします。

医療機関に関わらず、難しい舵取りをしている方も多いと思います。

国難ですが、乗り越えるしかありません。

はやく収束することを、願って止みません。