こんにちは、松原です。
近頃忙しいのもありましたが、正直今何を書くべきか悩み、よもやま話の更新ができずにいました。普通の事を普通に書くことも、今の世情では心情的に難しいと感じます。
だから、雑談です。
今日は私のオリンピックの思い出をお話します。
予めお断りしておきますが、コロナ禍の緊急事態宣言下で子供の運動会も延期になる中、私はオリンピックを推奨する立場ではありません。かと言って、無下に反対する立場も取れません。正直、どっちつかずです。
ですが、オリンピック選手の一言で、私の人生が確かに変わったと言うお話をしたいと思います。
2000年のシドニーオリンピックの年、私は浪人生として実家で過ごしていました。
受験で失敗した自分の甘さを見つめ直すため、自宅浪人という、予備校に通わずに自分一人で勉強するスタイルを選択していました。
孤独、不安、その中で自分の弱点だけを毎日見つめる日々でした。
その年の夏、オリンピックが開催されました。
当然競技をのんびり見ることはありませんでしたが、ある競技の選手の言葉が、私の心に刺さりました。
日本柔道、篠原選手の言葉です。
フランスのドゥイエ選手との決勝戦、審判の誤審とも取れる判定が元で、篠原選手は銀メダルとなってしまいました。
日本でも、審判の判定に疑問の声が上がりました。
当時マスコミは、本人から誤審について話をさせたかったのかもしれません。敗戦後の本人に、その件を問いました。
金メダル当然と言われた篠原選手の言葉が、私は忘れられません。
正確には覚えていませんが、以下のような内容と記憶しています。
『誤審であろうと、弱かったから負けた。誤審があったとしても、強ければ勝てた。』
どこかで逃げてしまう、そんな弱さを克服したいと思っていた浪人生の心を奮い立たせるには、十分な言葉でした。
私はその言葉を胸に、言い訳のないよう、全身全霊を『一点でも多くとる事』だけに捧げ、その年度の試験で医師の道に進む事が出来ました。
真摯に一つの事だけに向き合い、極限を超えた方の言葉は、他人の生き方を後押しする力があります。
コロナ禍の世情や別次元の問題があるせいで、オリンピックがこの国でシンプルに行われない事は、大変不幸な事だと思います。皆振り回されています。
選手だけを観ることが出来ていたら、私達はきっと幸せだったのでしょう。
最後になりますが、私たちのクリニックは、これからも普通の事を普通に続けます。
お腹の症状がある、体の不調がある場合はご相談下さい。
風邪をひいたり、熱が出る原因がわからなかったら、相談してください。時間は区切っていますが、院内で対応しています。PCR検査については、必要に応じて保健所にご紹介しています。
ワクチン個別接種は、通常診療のご要望の増加で、マンパワーと安全面から現在は難しいです。
ごめんなさい。
その代わり、かかりつけの方がワクチン接種翌日などに具合が悪くなった場合、どこで打ってもまずは当院に連絡して下さい。出来る対応をさせてもらいます。
長くなりましたが、夏がすぐそこにきていますね。夏バテ、熱中症に気をつけて、楽しくお過ごし下さい。